【書評】『走れ!マンガ家ひぃこらサブスリー』(みやすのんき著、実業之日本社)に正しい走り方を学ぶ

書評

 

2021年は改めてサブ3.5に挑戦

2020年が始まったちょうど1年前には、フルマラソンでサブ3.5(3時間30分切り)達成という目標を立てた。それから参加大会を選んで練習にも取り組んできた。しかしながら、コロナウイルスの感染拡大により参加予定であった大会はすべて開催中止となり、1度もフルマラソンを走ることなく1年が終わってしまった。2021年も引き続きサブ3.5に挑戦していこうとは思うが、しばらく大会がないこの期間に改めて走り方、練習方法を見直してみることにした。

 

参考にしたのはマンガ家が書いたランニング本

そんなわけで年末年始の休み中に、ランニング本を読んで改めて効率的な走り方、練習方法をインプットすることにした。選んだのはマンガ家であるみやすのんき氏が書いた『走れ!マンガ家ひぃこらサブスリー』(実業之日本社)。著者は運動経験がなく不摂生を続けてメタボになっていたが、その後ランニングを初めて1年半でサブスリーを達成している。そんな著者からは走り方だけではなく短期間で効果的な練習方法も学べるのではないかと思い読んでみることにした。

 

わかるようでわからなかった正しい走り方

私自身は10年以上ランニングを続けているが、これまで自分の走り方が正しいのか確信が持てなかった。色んな本を読んでも着地位置に言及しているものはあるものの「人によって骨格は違うのだから正しい走り方も人によって違う」とか書いてあったりして、そもそも体をどう動かすのが正解なのか書かれているものはなかった。しかし、本書は著者がマンガ家であるせいか体の動かし方が詳細な説明だけでなく図解でも説明されており、非常にわかりやすかった。

 

意識すべきは股関節の屈曲

市民ランナーのランニングフォームについての関心事といえばやはり着地だと思う。大迫傑選手のように踵を地面につけずフォアフット走法で走るのはかっこいい。ただし、本来意識を向けるべきは末端である足裏ではなく股関節の動きである。私はこれまで足を前に持っていく際は膝へ意識が向いていたが、骨盤から前に行くような意識を持たないといけない。まずは骨盤から振り出し、それに引っ張られて大転子、膝の順番で前に振り出されるのである。その上でつま先、拇指球、前足部には力を入れず、足裏全体で地面の反力をもらい、そのまま足を抜くのである。

 

着地した足は蹴らない

ジョグではあまり意識することはないが、速く走ろうと思った場合には着地した足で地面を蹴って推進力(スピード)を得ようとしてしまう。しかしそうすると足が後ろに流れてしまい、次の着地まで時間がかかってしまう。正しくは着地した足で地面を蹴るのではなく、着地した瞬間に地面を真下に押して足を前に戻すのである。このとき重要なのは重心真下に着地することである。こうすることで、地面からの反力を最大限受けられるようになるのである。推進力は着地時にしか得られないので、着いた足はすぐに前に戻して再び地面からの反力を受けるべく最短距離で真下に着地させる。つまり足は常に身体の前で回転させる意識を持つことが重要なのである。

 

意識を変えるだけで走りの感覚は変わった

そんなわけで本書を読んでから、頭の中のイメージを実際の動きと結びつけるために何度か走ってみた。股関節主導を意識して、膝から下は脱力して地面に足をただ置いていく。足は後ろに蹴らず、膝も高く上げず、前の足が着地する前に後ろの足が前の足を追い越すようにして走ってみた。最初のうちはなかなか慣れなかったが、それでも一歩一歩の着地できちんと地面からの反力を得られている感覚があり、気持ちよく走ることができた。

 

本書は新たな視点でランニングを見直すのに最適な1冊

本書ではこれまで当たり前のように言われていた「腰を高く保つ」、「骨盤前傾」、「頭を天から引っ張られている感覚」といったことに疑問を投げかけているので、陸上経験者やランニング上級者にとってはとっつきにくいかもしれない。しかし、記録が伸び悩んでいたり、ランニングフォームを見直したい人にとっては新たな視点でランニングを見直せる1冊となるだろう。私もまずは本書で書いてある動きをマスターすべくまずは練習を継続したいと思う。

 

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