【書評】『鎌倉 のんで、たべる。』(赤澤かおり著、朝日新聞出版)

書評
鎌倉 のんで、たべる。

 

夏休みに鎌倉に行ってきた

先週に少し遅い夏休みを取り、2泊3日の鎌倉旅行に行ってきた。5年前から夏休みには鎌倉へ泊まりがけで行くのが定番となった。鎌倉というと神社仏閣が多いイメージだが、実は海や山などの自然に恵まれているので、東京から1時間という立地でありながらリゾート気分を味わうことができる。今年はコロナの影響で旅行を見送るかどうか悩んだが、いつも宿泊しているホテルは感染対策を十分に行なっているということがわかり、こちらも十分に気をつけながら行くことにした。

 

鎌倉滞在中の楽しみ方

鎌倉といっても、私がいつも泊まるのは鎌倉駅周辺ではなく江ノ電の七里ガ浜駅近くのホテルである。七里ガ浜はとても落ち着いた雰囲気の街で眺望も良いので、海辺でボーっとしながら景色を眺めているだけでとてもリラックスできる。こうして滞在中のほとんどはホテルの部屋か海辺で景色を眺め、あとは付近のお店で食事を楽しむ。そう、ただ単にボーっとして、あとは食事を楽しむ、これが滞在の目的である。

 

鎌倉に飲食店は数あれど

5年前に夏休みで初めて鎌倉を訪れた際は、鎌倉駅東口の小町通りのカレー屋キャラウェイで昼食を食べ、夜はこれまた定番の七里ガ浜のアマルフィへ行った。翌朝は同じく七里ガ浜で人気店のbillsでパンケーキを食べた。これはこれで満足だったが、次の年にまた鎌倉に行こうと思ったときに、鎌倉には飲食店がたくさんあるのだから、今度は地元民が通う店や、穴場的な店に行ってみたいという気持ちが湧いてきた。そこで書店でガイドブックを探してみることにし、たまたま目に入った『鎌倉 のんで、たべる。』(赤澤かおり著、朝日新聞出版)が良さそうだったので買うことにした。

 

私的ベストな鎌倉飲食店ガイドブック

『鎌倉 のんで、たべる。』は鎌倉在住の赤澤かおり氏が「いつだって食べたくてたまらなくなる定番もの、季節のおいしいもの」を出すさまざまなお店を赤澤氏の個人的なエピソードとともに紹介している。この本を参考にしてこれまで何店か訪れたが、まったくハズレがない。料理が美味しいのはもちろん、お店の雰囲気やスタッフの感じがよい店ばかりで、また訪れたいと行くたびに思う。でも、私は東京在住でそんなに頻繁に鎌倉を訪れることができないので、本書で紹介されているまだ知らないお店に足を運びたい気持ちにもさせられる。そうやって悩みながらどのお店に行くかを考えるのが至福の時間であり、そういった意味で本書に出会えてとてもよかったと思う。

 

小町通りの穴場店「ブルールーム」

本書を読んでいなかったら、絶対に知ることのなかったお店の一つに「ブルールーム」がある。「ブルールーム」はピザとクラフトビールのお店で、ピザはもちろんだが、一品料理も美味しいので非常に好きなお店である。場所は小町通り沿いだが、レトロなビルの2階にあるので、通りがかっただけでは絶対気づけない穴場的なお店である。初めて訪れたのは3年前で、その時に食べた「ピザトリチャーナ」と「ピザボナーラ」というオリジナルピザのあまりの美味しさが忘れられず、鎌倉を訪れたときには必ず行くことにしている。このピザの美味しさは、著者の赤澤氏も次のように述べている。

 

いろいろな種類のピザがあるが、私が愛してやまないのが、“ピザトリチャーナ”。ピリっとした辛味のオイルと濃厚トマトソースに、グアンチャーレという豚の頬肉、いわゆる豚トロと呼ばれる部分を塩漬けにして熟成させたものと、紫玉ねぎ、ニンニクがのっている。玉ねぎとベーコンが入ったトマトソースのパスタ“アマトリチャーナ”を思い浮かべてもらえれば、なんとなく想像がつくだろうか。玉ねぎのシャキシャキ感にたっぷりの黒こしょう、グアンチャーレの脂がじんわり染みたピザ生地とソースが口の中で合わさったときのおいしさったら。「ん〜〜〜〜〜!」と、思わず声がもれるおいしさなのだ。

 

▲お気に入りのピザトリチャーナ。もちろん今回も食べた。

 

著者の赤澤かおり氏とは

本書を読むまで私は著者のことをまったく知らなかった。本書を読んで実際にお店に足を運んで、そのお店のよさを味わったあとに、なにげなく著者のプロフィールを読んでみたら、次のように書かれていた。

 

フリーライター・編集者。出版社勤務を経て、フリーに。主に料理と旅の編集と執筆に携わる。時間ができるとすぐに近所にぶらりと飲みに行くか、ハワイに出かけてしまう、旅とおいしいもの、海の近く好き。

 

なんとなくこの本(と紹介されているお店)と波長が合うような気がしていたのは、著者と好きなもの(旅、おいしいもの、海の近く、ハワイ)が同じだからであるということに気づいた。

 

鎌倉でグルメを楽しみたいなら本書はおすすめ

鎌倉は神社仏閣が多いだけでなく、自然にも恵まれているのでハイキングやマリンアクティビティも楽しむことができる。もちろんそれだけでも十分に鎌倉を満喫できると思うが、より鎌倉を満喫するならばグルメは外すことはできない。本書は著者と同じ好みの人ならばまず間違いなく楽しむことができるが、紹介されているお店は和洋中だけでなくスイーツまで網羅されているので、鎌倉で美味しいものを食べたいと思っているすべての方に自信を持っておすすめできる1冊となっている。

 

鎌倉 のんで、たべる。

コメント

タイトルとURLをコピーしました